こんにちは、日本マンガ塾事務局です!
今回は3/23(土)に開催された、マンガ家 日本橋ヨヲコ先生のトークライブのレポートをお届けいたします!
マンガ家:日本橋ヨヲコ先生
「G戦場ヘヴンズドア」や「少女ファイト」で知られる日本橋ヨヲコ先生に、
昨年に引き続き今回もゲストとしてご登壇いただきました!🙌
読者を魅了するキャラクターを数々生み出してきた日本橋先生の、
ネームに役立つキャラづくりの手法についてお話していただきました✨
トークライブスタート🎤
今回のトークライブテーマは
「ネームを描くときに役立つ主人公&脇役論」
まずはネームを作るうえで初心者が陥りやすい問題とその原因について、教えていただきました。
特に初心者が抱えやすい問題点は以下の3つだそうです。💭
①主人公、属性盛りすぎ問題
→属性が多すぎて性格がよくわからなくなってしまう💦
②主人公、動機足りない問題
→主人公の動機がないので、何がしたいのかがわからない💭
③主人公、お話の中心じゃない問題
→物語をフカンでみたとき、主人公が話の中心ではなくなってしまう💧
ネームに悩んでいる場合は一度見返して、
この3つの問題が起こっていないか確認してみるといいそうです📖
魅力的な主人公&脇役をつくるには?
そんな初心者が陥りがちなお悩みを解決するにはどうすればいいか?
ずばりその解決策について、日本橋先生がお話してくださいました🙌
①主人公の属性や設定を盛りすぎない!
例えば、主人公は「紳士」であるという属性を決めたならそれを一貫させる!
一度決めた「紳士」という属性を深堀して、
他のいろいろな属性をつけないことが大事。
その中で、「紳士」の行動がわからないのであれば、
映画や小説をよんでみて引き出しを広げていくといいそうです。
日本橋先生も引き出しを広げるために、普段からいろいろな作品を見られているんだとか。
映画などを見る時は勉強をするぞ、と構えるのではなく、作業しながら流している程度でもよいそうですよ✨
②主人公の動機をはっきりさせる!
お話の面白さは、主人公の動機・欲望を簡単に満たさず、
邪魔しながら試練を与えて、簡単に解決させないところにあるそうです。
また、その話の起点・中心軸が脇役になると主人公の役割がわからなくなってしまいます。
なので、主人公の話を起点にさせて、物語を発展させることがとにかく大事📝
設定をよく考えて、主人公が話の中心軸から外れないようにすることを意識しましょうとのことでした💪
③主人公の解釈違いを読者と起こさない!
主人公にただ自分のやりたいことをさせてしまうと、
「主人公がこんな人だと思わなかった…」という解釈違いが読者さんとの間で生じてしまいます💦
主人公は絶対にこれはしない!言わない!という行動をさせないで、
キャラクターの解像度を高くしておくことが大事なんだとか。
作者がやりたいことではなく、やらないことを決めて徹底することで読みやすい作品になるそうです。
④どんな主人公だと筆が進むか、自分の好みの主人公を把握する!
苦手の人間は描きたくないし、飽きてしまうので、
自分が興味を持てる、好みの主人公を把握するのがよいそうです📒
また、作者はめんどくさいキャラにしがちですが、
実は読者さんがストレスなく読めるキャラはまっすぐな応援したくなるキャラ。
最初はまずはめんどくさくない、読者の興味を湧かせられる主人公を描いてみることがおすすめだそうです✨
複雑なキャラは慣れてから作りましょうとのことでした💭
⑤提案:主人公と脇役は対極の設定にする
こちらは日本橋先生の作品である「少女ファイト」を例に、ひとつの提案としてお話いただきました!✨
日本橋先生は基本キャラは真逆の設定で作るそうです。
「少女ファイト」も、セリフ・フキダシだけでも
どちらがしゃべっているかも分かるようにしているんだとか。
もし主人公と真逆の人間がいたら、と仮定して作っていくと、
物語の展開も役割を生かして進めていけるんだそうです。
などなど、日本橋先生のネームを作る上での主人公&脇役論についてお話をしていただきました✨✨
最初はとにかく自分が描きたい主人公像、パターンを見つけることが大事とのことでした🪄
質問コーナー
トークライブの終盤では、事前に参加者から集めた質問についてお答えいただきました🙌
内容の一部について、紹介させていただきます💁♀️
Q.マンガを作る上で気を付けていること
A.苦手なことは描かないこと!
例えばファンタジーものが好きだから、自分も同じように描けるとは限らない。
苦手なものを早く見つけて、自分が得意なものを選択していった方がいい。
Q.いい設定が浮かんでもストーリーを作る段階になると止まってしまう。
何を勉強すればいいでしょうか?A.やみくもに勉強をするのではなく、その設定が一番生きる主人公の動機を考える!
動機を決めることで、知識としてどういうことを学べばいいかが見えてくるはず。
Q.これだけはやっといた方がいいという習慣や勉強はありますか?
A.作画環境をアップデートしつづける!
日本橋先生の場合、好きなガジェットがあると使いたくなるので、常に新しいものを取り入れている。
Q.キャラを生み出す時の着想方法が知りたいです。
A.「少女ファイト」では、こういう話にしたいという話の枠があったので、そこから必要なキャラクターを外側から決めて作っていった。
(実は主人公の大石練は一番最後に決まったキャラだそうです…!)
最後に
今回はマンガを描くうえで悩みがちな、ネーム・キャラづくりの解決策について講義していただきました!
漫画家を目指す皆さんにとって、すごく勉強になる時間だったのではないでしょうか。
今回教えていただいた内容を胸に、これからもマンガづくりを頑張っていきましょう✨
日本橋先生、今回は貴重なお時間をありがとうございました!!